当社のミッション
当社のストーリー
この100年間、歯列や顎関節の問題の原因について非常に多くの研究が行われてきました。Dr. Chris Farrellは、そのほとんどが、筋機能習癖として知られる、不正な呼吸と嚥下に起因することを見出しました。残念ながら、1980年代の歯科医師や医師の大半は、この研究結果を知らず、或いは、受け入れていませんでした。世界のどの地域の集団においても、子どもの大半に不正咬合が生じており、成人の多くは顎関節症による疼痛に苦しんでいました。この広くまん延した障害は、知識や資源が不足していたため、適切な治療が行われていませんでした。そこで、Dr. Chris Farrellは、誰にでもフィットするモデルに適切なデザインを組み込んだ口腔内装置を用い、これらの問題の治療に取り組むことを決意しました。これにより、多くの患者さんがこの治療を受けられるようになり、ドクターと訓練を受けたスタッフの両者が、以前よりも効率の良い方法でこの種の治療を行えるようになりました。
1989年当時、CAD(コンピューター支援設計)技術は黎明期にあり、この技術を採用した口腔内装置はまだありませんでしたが、このCAD技術はMRCの製品開発に欠かせないものでした。
1991年からは、オーストラリア、ニュージーランドを皮切りに、歯科および医科の医療従事者に導入されましたが、他の国々への展開に必要な承認の取得には、かなりの期間を要しました。1993年には欧米の保健当局の承認を得て、より広範囲な教育を開始することができました。その後、日本、東南アジア、南米へと広がりました。Dr. FarrellとDr. Flutterが、この新しいTrainerとTMJ システムの利点を示すために、これらの国々で広く講演を行いました。
コンセプト自体は新しいものではありませんでしたが、知識不足や政治的抵抗が原因となり、予想以上に受け入れが遅々として進みませんでした。現在ではこれらの障壁の多くを克服し、欧米やアジアの100カ国以上で使用されています。
研究
顎関節症と不正咬合の研究を進める中で、両疾患に共通の根本原因があることがわかりました。また、矯正治療と顎関節治療では、筋機能の研究が最もおろそかにされているように思われました。Dr. Farrellは、患者さんの筋機能の問題を深く研究するにつれ、新しい治療のアプローチが必要であるという認識を深めました。
歯の叢生は、親から受け継いだ大きな歯と小さな顎が原因ではありませんでした。また、食いしばりや歯ぎしりが顎の問題を引き起こすわけでもありませんでした。原因はすべて筋機能にあり、筋機能的な考え方と技術で治療できるものであったのです。
医療従事者の知識不足がこれらの障害の治療の障壁となり、また、専門家の意見も大きく異なりました。広範な筋機能研究と臨床経験と、当時(1990年)の最新のCAD設備を組み合わせることで、口腔の筋肉組織に影響を与える治療特性を持つユニバーサルサイズの口腔内装置の製造が可能となり、その後、患者さんに筋機能治療を提供することができるようになりました。
クイーンズランド工科大学(QUT)とクイーンズランド製造技術研究所のCADデザイン設備は、MRCの装置と治療法の開発に極めて重要な役割を果たしました。
技術の応用
MRCの最初の製品は、The TMJ Appliance®でした。これにより、顎関節症の診断と治療を迅速かつ効果的に行えるようになりました。次いで、Pre-orthodontic Trainer™による歯列矯正分野の治療を開発しました。この装置は、成長期の子どもの筋機能習癖の是正と歯の誘導を促し、不正咬合の是正に役立ちました。そして次に、論理的な開発の流れとして、治療の安定性を高め、治療期間を短縮し、抜歯の必要性を軽減するためのTrainer for Braces™(T4B)、Trainer for Alignment™(T4A)、Trainer for Function™, Trainer for Universal™ が導入されました。
Dr. Chris Farrellがスポーツ用マウスガードに着目したのは、1988年のことでした。市販のマウスガードは、適合性が悪く、保護効果もほとんどありませんでした。一方、歯科医師によるカスタムメイドのマウスガードは、当時不便で極めて高価でした。Dr. Farrellは、顎関節や矯正装置に使用されていたCAD技術を応用し、小売市場向けに最も先進的なマウスガードを生産しました。これらのマウスガードは北米市場ではShock Doctorブランドとして、また、欧州とオーストラリアではPowrgard®として販売されました。
Myofunctional Resarch Co.のCEO兼創業者
Dr Chris Farrell BDS (シドニー) Dr. Farrellは、1971年にシドニー大学を卒業し、BDS(歯科外科学士号)を取得しました。父親も1950年にシドニー大学歯学部を卒業しています。在学中、矯正歯科、特にBegg法のトレーニングを受けました。卒後は、シドニーで5年間一般歯科診療を行った後、英国に渡り、一般歯科診療を続けました。 |
彼の関心は顎関節症へと拡がり、様々なテクニックのコースを受講しました。特に、Dr. Harold Gelb(ニューヨーク)、Richard Pertes教授(UMD、ニュージャージー州)、Dr. Aered Fonderから学びました。この教育が彼を新たな矯正治療のアプローチへと導き、Dr. John Witzig(米国)やDr. John Mew (英国)のテクニックにより矯正歯科学を学びなおすこととなりました。1986年、Dr. Farrellはオーストラリアに戻り、顎関節症と矯正治療を専門に診療を始めました。その中で、言語聴覚士HaleとAtkinsの、よりシンプルな筋機能療法にも出会い、呼吸機能障害や筋機能障害を治療するためのより良いテクニックを今も追求し続けています。
Dr. Farrellは、臨床経験とさらなる研究から、不正咬合や顎関節症の原因が筋機能にあることに気づき、それは当時の歯科界の見解とは相反するものでした。そこで、不正咬合の主な原因である口呼吸や、不正咬合の大部分を占める筋機能習癖の治療を目的とした筋機能矯正治療システムを開発するために、1989年にMyofunctional Research Company(MRC)を設立しました。
その後、Dr. Farrellは、TrainerとMyobrace®治療システムを用いて、筋機能矯正を効率的に行う新しい方法を開発しました。2009年には、Myobrace Pre-Orthodontic Center®と称する新しい臨床コンセプトを開発し、現在では世界の多くの国で採用されています。より最近では、Dr. Farrellの関心は睡眠歯科学という新たな分野にも向けられ、The Myosa® Systemを用いて睡眠障害や顎関節症のためのよりシンプルなテクニックを開発しました。また、アクティブな筋機能治療に焦点を当てたMyotalea®治療システムを開発しました。
Dr. Farrellは、早期矯正治療をより多くの患者さんが受けられるようにするために、新しい筋機能矯正装置や教育プログラムを開発し、ドクターと患者の双方に経済的なメリットをもたらすことを目指しています。Dr. Farrellの筋機能矯正装置と治療システムは、現在、世界100カ国以上の歯科および医科の医療従事者に使用されています。
経営チーム
MRCの本社はオーストラリアの美しいゴールドコーストにあり、米国のランチョ・クーカモンガとオランダのワールウェイクに地域本社を置いています。チームを率いるのは、CEO兼創業者のDr. Chris Farrellです。
Dr. Chris Farrell
Chris Farrellは、MRCの創業者兼最高経営責任者(CEO)として、1989年に会社を設立しました。業界で最も先進的な筋機能装置を創出し続け、世界で100件以上の特許、意匠権、商標権を保有しています。
Kim Golding
Kim Goldingは、MRCの共同創業者であり、元オペレーション・マネージャーで、1989年の設立時からMRCに関わっています。現在は、MRCの取締役であり、CEOの最高顧問を務めています。
Daniel Smith
Daniel Smithは、MRCの最高執行責任者であり、2005年からMRCに携わっています。国際業務とMRC本社のメディア・制作部門を管理・監督しています。
Dr. Emad Ahangari
Emad Ahangariは、MRCの臨床開発責任者で、2014年からMRCの治療システムに携わっています。今も臨床医として活躍していますが、現在は特別企画に加え、主に臨床面の開発を統括しています。
Carmen van Ommeren
Carmen van Ommerenは、2001年からMRC ヨーロッパの最高経営責任者であり、MRCヨーロッパの運営を統括しています。
Tiffinie Martin
Tiffinie Martinは、MRC USAの最高経営責任者であり、2010年から同社に携わっています。MRC USAの運営を統括しています。